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生物の自然発生説 [雑記]

 生物はどのようにして,この地球上に現れたのだろうか,ということは高校のときに習ったような気がします。

 地上への生物の出現に関しては,ダーウィンの進化論による強い影響を私たちは受けています。つまり,地球上の生物(細菌からヒトまですべて)は共通の祖先を持っている,と信じて疑わないということです。

 しかし,中世以前では,そのようには考えられていなかった,とうことはよく話題になり取り上げられています。

 たとえば,ギリシア人はゴミ箱からネズミが生まれてくると信じていたし,さらにその前の古代のエジプト人は,ナイル川の濁水からヘビが生まれると考えていたくらいです。

 中世以前の人々の考えに従えば,生物が無生物から生まれてくることになりますから,ネズミとヘビとヒトが共通の祖先を持つことにはなりません。

 このような自然発生説は,時代とともに衰退していきましたが,今でも,「ウジがわく」という表現に自然発生説が信じられていた時代の面影がうかがえます。しかし,「ウジがわく」とは,ハエが卵を生みつけたからだ,ということを承知のうえで使っている表現です。

 奇妙なことですが,19世紀になっても,細菌のような微生物に関しては,自然発生説が根強く残っていたようです。これは,18世紀のイギリスの司祭ニーダムに責任があると言われています。

 当時,肉入りスープを放置しておくと腐敗するのは,微生物が増殖するためであることは分かっていました。スパランツアニは,スープを煮沸後に密閉することで微生物が出現しないことを見い出し,微生物についても自然発生説を否定しています。

 しかし,先のニーダムは,スパランツアニの実験では,煮沸と密閉により容器内から「生命力」が除去されたために,微生物が発生しなかったのだ,と反論し,自然発生説を主張しました。

 驚くことに,その後の100年間,微生物の自然発生の論争に結着がつかなかったのです。

 1862年に,パスツールは,スープを容器で煮沸後,その容器の口をスワンの首のように細長く伸ばせば,密閉しなくても微生物の発生はみられないことを証明しました。この場合には,空気中にあると仮定された「生命力」は容易にスープに触れるはずなので,自然発生説は全面的に否定されたのです。

 こうして「生物は生物のみから生じる」という考えが確立されると,当然,では最初の生物はどうしてできたのかという疑問が出てきます。

 ダーウィンはこの問題を自分では考えようとしなかった,と言われています。

 パスツールは,自分の実験は生物の自然発生を根本的に否定するものではなく,スープの中に微生物が生まれるのを観察できるほど頻繁には,生物の自然発生は起こらないことを証明したのだ,と考えていたようです。

 確かに,どこかで少なくとも一度は,無生物から生物の自然発生が起こらなければ,現在のわれわれの存在はなかったはずですから。


2008-01-21 15:01  nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 

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