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頭蓋基底を構成する骨 [矯正歯科治療]

頭蓋基底を構成する骨

 脳と顔面の境界が頭蓋底です。

 頭蓋底には,頭蓋窩が3つあります。また,頭蓋底の正中部分を,頭蓋基底と呼ぶことがあります。

 この頭蓋基底は,歯科矯正学の分野では,計測の都合上,大後頭孔からナジオン(前頭骨と鼻骨の縫合部)まで,として扱っています。

 そうすると,頭蓋基底を構成する骨は,後頭骨,蝶形骨,篩骨,前頭骨の4つということになります。

 なお,解剖学的に頭蓋基底とは大後頭孔から盲孔までと定義されるようです。

200719_ceph.jpg

GERAND|河野矯正歯科東京渋谷区道玄坂



下顎骨の成長 [矯正歯科治療]

 脳頭蓋の成長スピードは速く,早期に成人の大きさに達します。しかし,顔面の成長はゆっくりとしているので,顔面と脳頭蓋の比率は,成人では1:2ですが,出生時には1:8となっています。

 出生時,下顎骨は非常に小く,正中部で左右に2つに分かれています。生後1年で左右の2つの骨は結合して,1つの骨になります。

 1個の骨となった下顎骨の,その後の発育は,おもに次の部位で行われます。

関節突起

・歯槽突起

・下顎枝の後縁

・下顎枝の上端

・下顎下縁 など

 このうち,関節突起は,下顎骨の成長の大部分を担当しています。ここが発育することで,下顎骨は頭蓋に対して前下方に発育することになります。

 このように,下顎骨の発育方向は,一般に,前下方ですが,下顎骨体と上行枝との関係,および上行枝の後方部での発育量と上下顎顎骨の間における歯槽骨の発育量の差によって制限を受けます。

 下顎骨の成長は,思春期に急激なスパートが出現しますが,それ以外ではかなり安定しています。

 なお,思春期に起こる成長スパートの時期は,男子では13~16歳,女子では12~13歳頃です。



上顎骨の受動的な成長 [矯正歯科治療]

 上顎骨の成長は,受動的変位と能動的変位によって行われます。

 上顎骨の受動的な成長は,頭蓋底が成長することで,上顎骨が前方に押し出されることによって起こります。

 この成長様式は,乳歯列期では主要な成長の要素となっています。7歳頃になると,頭蓋底の軟骨結合部が閉鎖するため,受動的な成長は消失していきます。

 上顎骨の全体的な前方移動量の1/3は,この受動的な成長によるものです。

 すなわち,上顎骨の受動的な成長によって,頭蓋底の前後径が長くなり,前頭葉が大きさを増す時期には,上顎骨が前方に移動していることになります。

 なお,上顎骨の成長の残り2/3は,上顎骨軟骨縫合部での成長によるものです。



上顎骨の成長・発育 [矯正歯科治療]

 脳頭蓋は,早期に成人の大きさに達する成長スピードをもっています。これに比べて,顎顔面部の成長はゆっくりとしています。顔面と脳頭蓋の比率は,成人では1:2ですが,出生時には1:8となっています。

 出生時,上顎骨は比較的小さな骨で,上顎の歯胚は眼窩底のすぐ下方にあります。そして,上顎骨は,頭蓋とは縫合部によって離されています。

 頭蓋と上顎骨との縫合は,多くの縫合部があります。そこでの軟骨性の発育と骨表面の添加性の発育によって,上顎骨は大きさを増します。縫合部における成長により,上顎骨は頭蓋に対して前下方に押し出されます。

 実際には,上顎骨の発育方向は,個人によってかなりのバラツキが出ます。

 平均的には,0~10歳では前方発育の傾向が強く,10~20歳では垂直方向の発育の傾向が強い傾向があります。

 縫合部の成長発育は上顎骨を移動することに関係していて,骨の添加性の発育は上顎骨自体の大きさの増大に関与しています。



頭蓋指数 [矯正歯科治療]

 頭蓋冠の形態を分類して示すときに使われるのが,頭蓋指数です。

 頭蓋指数の求め方は,

 頭蓋指数=(幅径/長径)×100

 頭蓋指数が75.9以下であれば,長頭型 dolicocephalyといいます。

 頭蓋指数が76.0~80.9のときは,中頭型 mesocephalyといいます。

 頭蓋指数が81.0以上のときは,短頭型 brachycephalyといいます。

 日本人の平均は,男子 84.3,女子 85.8ですから,短頭型に分類される人種となります。



頭蓋冠の成長 [矯正歯科治療]

 脳頭蓋の成長は,胎生にある時から3歳頃までの期間がもっとも大きくなっています。これは,脳の発育に従って成長するためで,10歳頃には成人の90%に達します。

 タイトルにある頭蓋冠とは,頭蓋底の上部の部分です。頭蓋冠は,脳を覆って保護しています。このため,頭蓋冠の成長は脳の発育と密接な関係があるのです。

 この頭蓋冠の成長は,表面の骨添加と骨吸収だけでなく,縫合部での軟骨による成長もあります。

 縫合部での軟骨成長は次の3カ所で起こります。この成長は,胎生中から10歳頃までに行われます。

頭蓋冠の縫合軟骨部での成長部位

・冠状縫合 coronal suture

・人字縫合 lambdoidal suture

・矢状縫合 sagital suture



スキャモンの成長曲線 [矯正歯科治療]

02-02.gif

 R. E. Scammon の有名な成長曲線ですが,1930年にミネソタ大学(ミネアポリス)から出版された,「人体計測」という本の一節「子どもの身体計測」に載っている図です。

 ヒトの4大組織(筋肉・骨・脈管などの全身組織,神経組織,リンパ組織,生殖組織)の成長スピードを示しています。

 このグラフから分かるように,身体のすべての組織における成長スピ-ドは同じではなく,正常な成長パターンでは成長勾配が存在しています。

 たとえば,筋肉・骨・脈管などの全身組織の成長スピードは,幼年期にはゆっくりとしていますが,思春期に加速度的に成長スピードを増し,S字形の成長曲線を示しています。

 また,神経組織の成長は,早めに,6~7歳に停止しています。

 このように,身体は異なる成長スピードの組織から構成されているので,全体としての成長パターンは,身体を構成するさまざまな成長勾配をもつ組織の成長を反映したものとなります。



顔面頭蓋の成長発育 [矯正歯科治療]

200503b.jpg

 顔面頭蓋の成長に伴う形態的変化においても,頭尾の成長勾配が成り立っています。

 新生児(左)と成人(右)の顔面頭蓋を比較すると,新生児では頭蓋が大きな部分を占め,顔面は小さいことが分かります。

 頭蓋に対する顔面の成長という観点から,これらの形態的なバランスの変化を考えます。すると,顔面の成長パターンにおいて,頭蓋と顔面の比率では,頭蓋に対して顔面の大きさが増していきます。

 また,顔面の成長パターンを頭尾の成長勾配の原則からみると,脳の近くに位置する上顎骨よりも,遠くに位置する下顎骨の方が成長量が大きくなっています。

 上顎骨に対する成長誘導を行うのならば,かなり早期に行う必要があることになります。たとえば,上顎骨の過成長が疑われる場合や,頭蓋に対して上顎骨が前方位をとっている場合などで,非抜歯でこれらの上顎前突症(出っ歯)を矯正治療しようとするならば,かなり早期に治療を開始しないと,上顎骨の成長が終了してしまうということです。

 また,下顎骨の成長は,上顎骨に比べて遅れ,そしてその後も持続するわけです。これは,下顎骨の成長を誘導する時期が遅くてもよいということを意味するものではありません。むしろ,下顎骨の成長が持続することに問題があって,下顎前突症(受け口)の治療では,かなり遅くまで治療を継続しないといけないということになります。



全身に対する身体各部の大きさの変化 [矯正歯科治療]

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 これは,正常な成長発育の過程において生じる,全身に対する身体各部の大きさの変化を示す,1928年の W. J. Robbin の有名な図です。生物の教科書などでみたことがあると思います。

 この図からはいろいろなことが分かりますが,歯科医として読み取らなければならないことは,頭部に関することです。成長パターンとして,頭部の相対的な大きさが減少している,ということです。

 成長のポテンシャルは,頭から足に向かうほど高いということです。これを,頭尾の成長勾配がある,と表現しています。

 図の左端に示されている胎生の2カ月頃は,頭部の大きさは身長の約半分を占めています。さらに,その頭部では,頭蓋が顔面部の半分以上を占めています。また,四肢や体幹は未発達の状態です。

 図の左から3番目の,出生時には,四肢と体幹は急速に成長していて,頭部の大きさは身長の約30%まで減少しています。

 このように,頭部の大きさが減少する成長パターンは,その後も続きます。そして,頭部は相対的に小さくなり続け,成人になると,頭部の大きさは身長の12%程度になります。

 スタイルで問題とされる足の長さについても言っておきますと,出生時には足の長さは身長の1/3ですが,成人では1/2になります。出生後の成長は,上肢よりも下肢が優勢であるということになります。



生理的咬合と病的咬合 [矯正歯科治療]

 咬合を正常咬合,理想咬合,不正咬合と分類する方法もありますが,異なる観点から,生理的咬合と病的咬合に分類することもあります。

 生理的咬合とは,機能というストレスに適応しながら維持されている咬合です。つまり,そのように定義した生理的咬合の概念では,生理的咬合は理想正常咬合でなくともよいことになります。

 また,病的咬合とは,機能することで,咬合自体が破壊される状態です。

 病的咬合状態の所見としては,

(1)十分な代償のメカニズムが働くことないために,歯が必要以上に咬耗している。

(2)顎関節症状を伴うことが多い。

(3)充血~壊死に至る歯髄の変化が生じている。

(4)歯周組織に対する障害が存在する。

などが組み合わされたものになります。

 では,咬合を生理的咬合と病的咬合に分類する意義があるのか,ということですが,

 不正咬合があったとしても病的ではない,というのが古典的な正常咬合に対する考え方です。

 しかしながら,歯の位置異常があるような歯列では,ムシ歯や歯周炎が発症することは避けることができないもので,それをもって病的としようという考え方も出てくるわけです。

 病的咬合を治療しよう,という歯医者はまだいないでしょうから,病的咬合と生理的咬合とを対比させて記憶しておけばよいと思います。



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